幼稚園の2022年度園児募集は1日の願書受付・面接と2日の入園手続きでひとまず一段落を迎えた。
四谷新生幼稚園は1学年25名、3学年学則定員75名。今年度はほぼ58名程度で推移した。年長18名を抱えているのでその分次年度の応募者があって漸く現状維持になる。果たして、2日を終わった段階で手続きを終えたのは14名だった。
あちこちから風の噂で「幼稚園は苦労している」と聞こえていた。こども園でも1号児(園で生活するスタイルが幼稚園と同じ)希望者が少ないという嘆きも。一方でいわゆる2号児(園で生活するスタイルが幼稚園+預り)3号児(ほぼ保育園並み)の問い合わせばかり増えているとの声を聞く。
地域によって保護者の生活スタイルも異なるから一般化できない部分もかなり多いのだが、それでも変化の兆しが全くない長い少子化傾向の中で、コロナ禍がさらなる負担となり、働く父・母が増えているというのがこの国の現実なのだろう。幼稚園やこども園の声がそれを肯定している。先頃の選挙でも「現金給付」やそれに近い政策が立場の異なる政党でも競合していたことを思えば、教育費はおろか生活費さえも捻出するために人々が生活を守ろうとしている切迫感も想像がつく。
伝統的な幼稚園はそのあおりを思いっきり正面から喰らったわけだ。だが、それは別に今始まったことでもない。少子化傾向と軌を一にしている。
「どうしてこの園を選びましたか」と、ちょっと高飛車な質問をしたが、教師が子どもに接する態度や園児たち同士のやりとりを見て安心感を覚えたという意見もあって、嬉しかった。やって来たことは間違っていないということだろう。ただ、伝わってほしいところにそれが効果的には伝わっていない。コロナ禍がそれをさらに難しくしてきたとも言える。
厳しい現実ではあるが、打つ手がないわけでもなさそうだ。